スペースXのIPO
宇宙産業は儲かるのか 2025年12月10日付のブルームバーグのニュースサイトの記事「スペースXが来年IPOへ、300億ドルを大幅に上回る調達目指す」において、「スペースXは300億ドル(約4兆7100億円)を大きく上回る資金の調達を目指し、新規株式公開(IPO)計画を進めている。」と報じています。 日本では10年で1兆円のJAXA基金(宇宙戦略基金)ができたことで話題になりましたが、民間企業でその5倍近くの資金調達により宇宙に取り組むことは、宇宙が「科学・探査」の段階から、「ビジネス」の段階へ移行していることを示しています。 では、スペースXはどうやって売上・利益を上げているのでしょうか。詳...
JAXAと共同研究ができる枠組み
宇宙探査イノベーションハブ 民間企業と研究機関、JAXAや省庁も交えた産官学で国際宇宙探査に向けた共同研究を行う枠組みが、2014年に開始された「宇宙探査イノベーションハブ」です。企業が培ってきた地上での新産業創出に資する技術を利用し、研究機関やJAXAの知見や実験施設を活用して宇宙探査への利用拡大をしていくものです。企業は地上での新産業創出、JAXAは宇宙利用へと役割分担を行って2つの出口を創出する「Space Dual Utilization」として取り組むことで、Win-Winの関係を築きながら社会に貢献する枠組みとなっています。 従って、宇宙のノウハウがない、宇宙のことはわからない企業...
宇宙はイノベーションが起こる場所
ブリジストンによる月面探査車のタイヤ開発 米国NASA「アルテミス計画」では、月面探査車の開発を日本が担当しています。JAXAおよびトヨタ自動車株式会社、そしてタイヤ開発担当として株式会社ブリジストンが参画しています。月面では120℃~-170℃と寒暖差が激しく放射線にもさらされるため、ゴムや樹脂といった材料は使えません。また真空であるため、空気入りのチューブも使えません。そこでブリジストンは、金属のばね構造を活用し、表面はスチールウールで砂地でも滑らないタイヤを生み出しました。現在鳥取砂丘等、砂地での実証を重ねています。中に空気チューブが入ったゴム製のタイヤが当然のように使われてきましたが、...
トランプ政権とアルテミス計画
「アルテミス計画」は米国が中心となった有人宇宙旅行・月面着陸計画です。輸送機、有人宇宙船、着陸機、月周回有人拠点(Gateway)、商業月面輸送サービス等によって構成されており、将来の有人火星探査に向けた技術実証も行います。本計画に日本も参画しており、有人月面探査車(ルナクルーズ)の開発や、日本人2人が月面着陸することが決まっています。第2次トランプ政権になってNASAの予算が削減されたと共に、イーロン・マスク氏との関係悪化がどのように影響するかがわからず、計画通り進むかは不透明な状況です。その間も、日本では着実に開発を進めて、しっかりと成果を出してほしいと願います。